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2026.2.11採用

Claude in Excelで採用計画・実績管理を自動化する方法【すぐ使えるプロンプト付き】

AI採用業務管理
Claude in Excelで採用計画・実績管理を自動化する方法【すぐ使えるプロンプト付き】

はじめに:採用管理のExcel、もっとラクにできます

「年間の採用計画を月別に展開するのに半日かかった」「ATSから落としたCSVの加工が毎月つらい」「予実分析を求められるが、数字を並べるだけで精一杯」

採用チームなら誰もが経験するこの悩み。Excel管理は柔軟で便利な反面、手作業が多く、分析も浅くなりがちです。

そこで活用したいのがClaude in Excel。AnthropicのAI「Claude」をExcel上で直接使えるアドインで、自然言語で指示するだけでシートの読み取り・分析・編集を自動化できます。

この記事では、採用計画の立案から実績管理、予実分析まで、コピペですぐ使えるプロンプトとともに具体的な活用法を紹介します。


Claude in Excelとは

Claude in Excelは、Microsoft Excelのサイドバーとして動作するAIアドインです。

  • 操作方法:Excelを開いた状態で Ctrl + Alt + C(Mac: Ctrl + Option + C)でサイドバーを起動
  • できること:ワークブック全体(複数シート・数式・セル間の依存関係)を理解し、自然言語の指示に基づいて分析・編集を実行
  • 安全性:変更は必ずプレビュー表示され、承認してから反映される仕組み
  • 利用料金:Claude Pro(月額$20〜)に含まれており、追加費用は不要

つまり、Excelの中でAIに「これやって」と頼めるアシスタントと考えてください。


第1章:採用計画を一瞬で作る

1-1. 年間必要人数 → 月別採用計画の自動生成

ステップ1:シートを準備する

「採用計画」シートに以下の形式でデータを入力します。

A B
1 職種 年間採用目標
2 エンジニア 12
3 営業 8
4 カスタマーサクセス 6
5 マーケティング 4
6 経理 2

C1〜N1に「4月」「5月」…「3月」と月のヘッダーだけ入れておきます(4月始まりの場合)。

ステップ2:Claudeに指示する

サイドバーを開いて、以下のプロンプトをコピペしてください。

📋 プロンプト(基本版)

「採用計画」シートのB列にある年間採用目標を、C列〜N列の各月に均等配分してください。
「Qごとの合計値をF,J,R,N列に合計値を出力してください」
ただし以下のルールを適用してください:

  • 小数点は四捨五入して整数にする
  • 端数は下半期(10月〜3月)に寄せる
  • 均等配分する際はQごとに均等の数になるように調整してください
  • 4-6月は新卒採用や年度始まりの対応などがあるため、緩めに計画を設定。
  • 各職種の月別合計がB列の年間目標と一致することを検算してください
  • O列に検算用の合計数式を入れてください

これだけで、全職種の月別採用計画が自動生成されます。

ステップ3:過去実績を反映して精度を上げる

さらに精度を高めたい場合は、過去の月別採用実績のシートを追加します。

「過去実績」シートの構成例:

A B C D ... N
1 職種 年度 4月 5月 ... 3月
2 エンジニア 2024 0 1 ... 2
3 エンジニア 2025 1 2 ... 1
4 営業 2024 1 0 ... 1

このシートを用意したうえで、以下のプロンプトを使います。

📋 プロンプト(過去実績反映版)

「採用計画」シートのB列にある年間採用目標を、C列〜R列の各月/各Qに配分してください。
配分にあたっては「過去実績」シートの月別採用実績データを分析し、以下を行ってください:

  1. 各職種について、過去の月別構成比(各月の採用数 ÷ 年間合計)を算出する
  2. 複数年度のデータがある場合は直近年度を重視した加重平均(直近:過去 = 7:3)を使う
  3. 算出した月別構成比を年間目標に掛けて、各月の計画数を算出する
  4. 小数点は四捨五入し、端数は採用ピークの月に寄せる
  5. T列に年間合計の検算数式を入れ、B列と一致することを確認する

また、U列に「配分の根拠」として、その職種の採用が多い月とその理由の仮説をコメントしてください。

このプロンプトにより、「エンジニアは1月〜3月に集中する傾向がある」 といった過去パターンが自動的に計画に反映されます。


1-2. 採用費計画の自動化

ステップ1:チャネル別単価を入力する

「採用費マスタ」シートを作成します。

A B C
1 チャネル 単価(円) 備考
2 人材紹介(エージェント) 1,200,000 想定年収×30%
3 求人媒体 300,000 掲載1枠あたり/月
4 ダイレクトリクルーティング 400,000 成功報酬1名あたり
5 リファラル 200,000 紹介インセンティブ

続いて、「職種別チャネル比率」シートにチャネル別の想定採用数構成比を追加します。

A B C D E F
1 職種 年間目標 エージェント比率 媒体比率 DR比率 リファラル比率
2 エンジニア 12 30% 20% 40% 10%
3 営業 8 50% 30% 10% 10%

ステップ2:プロンプトで費用計画を生成

📋 プロンプト(採用費計画)

「採用計画」シートの月別採用計画数と、「職種別チャネル比率」シートの
チャネル別採用構成比、
そして「採用費マスタ」シートのチャネル別単価を組み合わせて、
新しいシート「採用費計画」を作成してください。

以下の形式で出力してください:

  • 行:職種 × チャネル(例:エンジニア×エージェント、エンジニア×媒体…)
    ※職種ごとの合計値を出力したいため、必ず職種の合計値を求める行を用意するようにしてください
    • 列:4月〜3月の各月、Qごとの合計値
      A列は職種B列がチャネル、C列以降が各月、Qごとの合計値になるように調整してください
      • セルの値:その月の採用計画数 × チャネル構成比 × チャネル単価
      • 最下行に月別合計またはQ別合計、最右列に年間合計を入れる
      • 合計行の下に、前年同月比が計算できるよう空行を設けておく

      金額はカンマ区切りの表示形式にしてください。
      最上部にサマリーとして「年間採用費総額」「1人あたり平均採用単価」を表示してください。

1回のプロンプトで「年間採用費総額3,200万円、1人あたり平均単価100万円」といったサマリーと月別の詳細費用計画が完成します。チャネルミックスの調整も、構成比を変えて再実行するだけです。


第2章:実績管理をATSデータから自動化する

2-1. ATSからのCSV出力 → 実績データへの変換

ATSから出力すべき項目一覧

多くのATS(採用管理システム)では任意のカラムを選択してCSVエクスポートが可能です。以下の項目を出力してください。

# カラム名 用途
1 候補者ID ユニークキー
2 候補者名 参照用
3 応募職種 職種別集計
4 応募チャネル チャネル別分析(エージェント/媒体/DR/リファラル)
5 応募日 月別集計の基準日
6 現在のステータス ファネル分析
7 書類選考結果 通過率算出
8 書類選考日 リードタイム算出
9 一次面接結果 通過率算出
10 一次面接日 リードタイム算出
11 最終面接結果 通過率算出
12 最終面接日 リードタイム算出
13 内定日 採用リードタイム算出
14 内定承諾/辞退 承諾率算出
15 入社日 実績月の確定
16 辞退理由 定性分析用
17 想定年収 採用費率の算出

💡 ポイント:ATSによって項目名は異なりますが、上記の情報が揃えば分析に必要なデータは網羅できます。HRMOS、HERP、sonar ATS、Talentioなど主要ATSはいずれもCSVエクスポートに対応しています。

CSVを読み込んでプロンプトで実績化する

CSVを「ATSデータ」シートに貼り付け(またはデータインポート)したうえで、以下を実行します。

📋 プロンプト(実績データ生成)

「ATSデータ」シートのCSVデータから、以下の3つの実績シートを生成してください。

シート①「採用実績サマリー」:

  • 行:職種
  • 列:4月〜3月の各月、Qごとに小計。
  • セルの値:その月に「入社日」がある候補者の人数(入社日ベースでカウント)
  • 入社日が空の場合はカウントしない
  • 最右列に年間合計

シート②「ファネル分析」:

  • 行:職種 × チャネル
  • 列:応募数 → 書類通過数 → 一次通過数 → 最終通過数 → 内定数 → 承諾数 → 入社数
  • 各ステップの通過率も隣列に計算する(例:書類通過率 = 書類通過数 ÷ 応募数)
  • B1セルに「対象期間(開始月)」、C1に「対象期間(終了月)」を入力できるようにし、そのセルの値で対象期間を絞り込む

シート③「リードタイム分析」:

  • 応募日から各ステップまでの平均日数を職種別に算出
  • 区間:応募→書類結果、書類→一次、一次→最終、最終→内定、内定→承諾、全体(応募→入社)

日付データは「YYYY/MM/DD」または「YYYY-MM-DD」形式として処理してください。

1回のプロンプトで3つの分析シートが生成されます。月次の定例報告にそのまま使える粒度です。


2-2. 予実分析の自動化

定量的な予実分析

📋 プロンプト(定量予実分析)

「採用計画」シートと「採用実績サマリー」シートを比較して、
新しいシート「予実分析」を以下の形式で作成してください。

各職種について月別に:

  • 計画数(Plan)
  • 実績数(Actual)
  • 差異(Actual - Plan)
  • 達成率(Actual ÷ Plan × 100%)
  • 累計計画数
  • 累計実績数
  • 累計達成率

以下の条件付き書式を適用してください:

  • 達成率100%以上:セルを緑の背景色
  • 達成率80〜99%:セルを黄色の背景色
  • 達成率80%未満:セルを赤の背景色

最下部に全職種合計の予実を表示してください。
シートの最上部に「全体サマリー」として以下を表示:

  • 年間目標に対する現在の達成率
  • 残り月数で必要な月あたり採用ペース
  • このペースで着地した場合の年度末予測人数

定性的な予実分析 ─ 数値の「裏」を読む

定量分析だけでは「未達」「超過」という事実しか分かりません。なぜそうなったのかを掘り下げるには、追加のインプットが必要です。

以下の情報を「定性インプット」シートに整理してください。これが分析の深さを決めます。

# インプット項目 記入例 なぜこの情報が必要か
1 不合格理由の分布 スキル不足40%、カルチャー不一致30%、年収不一致30% 母集団の質の問題か、要件定義の問題かを切り分けられる
2 辞退理由の分布 他社内定60%、条件面20%、選考体験20% 辞退の構造的要因を特定し、対策の優先順位が付けられる
3 各チャネルの活動量 エージェント推薦15件、DR送信200件/返信12件 チャネルの効率性を比較し、投資配分を最適化できる
4 採用市場の変化 エンジニア有効求人倍率が前年比1.2倍に上昇 外部環境要因を織り込み、「内部の問題か市場の問題か」を判断できる
5 選考プロセスの変更履歴 6月から技術課題を追加した 通過率変動の原因特定ができる
6 面接官のフィードバック傾向 「ポテンシャルはあるが即戦力ではない」が増加 求める人材像と応募者のギャップを可視化できる
7 候補者からのフィードバック 「面接日程の調整に1週間かかった」が3件 CX(候補者体験)のボトルネック発見に繋がる
8 競合他社の動向 A社が同職種で年収を50万円引き上げた 競争環境の変化がオファー承諾率に与える影響を分析できる

📋 プロンプト(定性予実分析)

以下のシートをすべて参照して、採用の予実に関する定性分析レポートを作成してください。
参照シート:「予実分析」「ファネル分析」「リードタイム分析」「定性インプット」「採用費計画」

以下の構成で新しいシート「定性分析レポート」を作成してください:

1. エグゼクティブサマリー(3行以内)

  • 全体の状況を端的に表現

2. 職種別の深掘り分析
各職種について:

  • 数値の状況(達成率、ファネル通過率の特徴)
  • 「なぜその結果になったか」の仮説(定性インプットと数値を突き合わせて推論)
  • ボトルネックの特定(ファネルのどこで詰まっているか、リードタイムのどこが長いか)
  • 推奨アクション

3. チャネル別の費用対効果

  • 「採用費計画」の単価データと実績を突き合わせ、チャネルごとの実質CPA(1入社あたりコスト)を算出
  • 最もROIの高いチャネルと、見直しが必要なチャネルを明示

4. 構造的な課題と提言

  • 個別職種の問題ではなく、組織全体に共通する課題を抽出
  • 「次の四半期に何をすべきか」を3つの具体的アクションとして提案

5. リスクシグナル

  • このまま推移した場合の年度末着地予測
  • 早期に手を打つべき職種・チャネルをハイライト

分析は事実とデータに基づき、仮説には「〜の可能性がある」と明記してください。
各分析にはどのシートのどのデータを根拠にしたかを併記してください。

このプロンプトのポイントは、複数のシートを横断して分析させることです。Claude in Excelはワークブック全体を読めるため、数値データと定性情報を組み合わせた多角的な分析が可能になります。

特に「定性インプット」シートの情報が充実していればいるほど、分析は深く、示唆に富んだものになります。最初は2〜3項目から始めて、毎月の振り返り時に情報を追加していくのがおすすめです。


第3章:採用管理の「その先」─ 採用業務そのものをAI化する

ここまでで、Excelでの採用計画・実績管理はClaude in Excelで大幅に効率化できることが分かりました。

しかし、考えてみてください。管理業務を効率化しても、採用業務そのものの負荷は変わりません。

本当に採用チームの生産性を上げるなら、以下のコア業務もAI化したいところです。

スカウト業務の自動化

現状の課題:
ダイレクトリクルーティングは効果的ですが、候補者一人ひとりのレジュメを読み、パーソナライズしたスカウト文を書くのは膨大な時間がかかります。100通送っても返信は数通、という現実に心が折れる採用担当者も少なくありません。

AIで実現できること:

  • 複数の求人媒体から候補者を一元的に検索・抽出
  • 求人要件との適合度をAIがスコアリングし、優先順位を自動付与
  • 候補者ごとの経歴に合わせたパーソナライズスカウト文を自動生成
  • 企業の固定メッセージとAI可変パートのハイブリッド構成で、ブランド一貫性と個別性を両立
  • 送信後の反応データをフィードバックし、文面の精度を継続改善

書類選考のAI化

現状の課題:
応募が増えるほど書類選考の負荷は線形に増加します。急いで処理すれば見落としが増え、丁寧にやれば候補者を待たせてしまう。選考者によって基準がブレるという属人化の問題も避けられません。

AIで実現できること:

  • 求人要件に基づいた評価モデルをAIが自動構築
  • 応募者の強み・確認すべき事項を構造的に抽出
  • 面接で聞くべき質問リストを候補者ごとに自動生成
  • 選考基準の構造化(Must / Want / NG)で属人化を排除
  • 過去の選考データからカスタムモデルをチューニングし、自社基準に最適化

日程調整の自動化

現状の課題:
面接日程の調整は、候補者・面接官・会議室の空きを突き合わせる作業です。単純ですが手間がかかり、対応が遅れると辞退リスクが上がります。特に複数面接官のスケジュール調整は骨が折れます。

AIで実現できること:

  • Googleカレンダーと連携し、面接官の空き時間を自動取得
  • 複数面接官の空き時間を一括照合し、候補日を即座に提案
  • 24時間対応で候補者への即時レスポンスを実現
  • Slack連携で面接官への確認・承認フローを自動化
  • リスケジュールや確定通知もすべて自動処理

これらすべてを実現するのが「Tasonal(タソナル)」

上記で紹介した3つの機能——AIスカウト、AI書類選考、AI日程調整——をすべてワンプラットフォームで提供しているのが、AIリクルーティングエージェント「Tasonal」です。

Tasonalは「最適な人材との出会いを最短で」をコンセプトに、採用業務のコア部分をAIエージェントが代行します。

  • AIスカウト:複数媒体の候補者抽出からスコアリング、パーソナライズ文面生成、一括送信までを自動化
  • AI書類選考:約20件の選考サンプルから評価モデルを自動構築。強み・確認事項の抽出、面接質問の自動生成まで対応
  • AI日程調整:Googleカレンダー × Slack連携で、面接官の空き時間取得から候補者への日程提案、確定通知まで24時間自動対応

最短3日で導入でき、採用チームの工数を最大75%削減した実績があります。

Excel管理の効率化(Claude in Excel)× 採用業務のAI化(Tasonal) を組み合わせることで、採用チーム全体の生産性を飛躍的に向上させることが可能です。

Tasonal バナー


まとめ

業務 Before(手作業) After(Claude in Excel)
年間→月別計画 半日〜1日 1プロンプト(約30秒)
過去傾向の反映 経験と勘に依存 過去データから自動算出
採用費計画 2〜3時間 単価入力 + 1プロンプト
ATS CSV→実績データ 毎月2時間 1プロンプト(3シート同時生成)
予実分析(定量) 毎月1〜2時間 1プロンプト(条件付き書式付き)
予実分析(定性) やりたくてもできない 定性インプット + 1プロンプト

Claude in Excelを使えば、採用管理の定型作業は大幅に圧縮できます。そして空いた時間を本来やるべき仕事——候補者との対話、採用ブランディング、組織開発——に充てられるようになります。

また、管理業務だけでなく採用業務そのものをAI化したいなら、スカウト・書類選考・日程調整を一気通貫で自動化する**Tasonal** の導入もぜひ検討してみてください。

Claude in ExcelのセットアップはMicrosoft Marketplaceのアドインページから5分で完了します。Claude Pro(月額$20)に加入していれば、すぐに使い始められます。