人的資本経営とは
人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値の向上につなげる経営のあり方です。
従来の人材戦略が人材を「資源」や「コスト」と見なしていたのに対し、人的資本経営では人材への投資を重視し、積極的な人材育成や環境整備を行います。
ここでは人的資本経営の開示項目について開示事例に触れながら解説します。
人的資本経営の主な開示項目
人的資本経営の開示において、主に以下の7分野の開示が推奨されています。
- 人材戦略・組織
- 人材育成・スキル・能力開発
- 多様性・エクイティ・インクルージョン(DEI)
- 従業員エンゲージメント・職場環境
- 健康・安全
- 採用・定着
- 生産性・イノベーション
具体的な開示項目と開示事例
- 人材戦略・組織
- 人材戦略の概要
- 組織体制
開示事例:三井化学
経営戦略と人材戦略の連動性を明確に示し、人材マネジメント体系を図示しています。
- 人材育成・スキル・能力開発
- 研修時間・費用
- キャリア開発プログラム
開示事例:日立製作所
従業員一人当たりの年間研修時間や投資額を開示し、具体的な教育プログラムの内容も記載しています。
- 多様性・エクイティ・インクルージョン(DEI)
- 女性管理職比率
- 外国人従業員比率
開示事例:オムロン
女性管理職比率の目標値と実績、障がい者雇用率などを詳細に開示しています。
- 従業員エンゲージメント・職場環境
- エンゲージメントスコア
- 従業員満足度
開示事例:エーザイ
従業員エンゲージメント調査の結果や、ワークライフバランスに関する取り組みを具体的に開示しています。
- 健康・安全
- 労働災害発生率
- 健康経営の取り組み
開示事例:荏原製作所
労働災害度数率の推移や、健康経営優良法人認定の取得状況を開示しています。
- 採用・定着
- 新卒・中途採用人数
- 離職率
開示事例:双日
新卒採用人数や中途比率、離職率の推移を経年で開示しています。
- 生産性・イノベーション
- 従業員一人当たりの売上高・利益
- 特許取得数
開示事例:伊藤忠商事
従業員一人当たりの営業利益や、イノベーション創出に向けた取り組みを具体的に開示している。
人的資本経営の開示は、単なる情報公開にとどまらず、企業の持続的成長と価値創造に向けた取り組みを示す重要な機会です。
各企業が自社の特性に合わせた効果的な開示を行うことで、ステークホルダーとの対話を深め、企業価値の向上につなげることが期待されます。
ツールの活用
人的資本経営は人材データの収集・更新、そして集まったデータを分析が必要です。それにはツールの活用が不可欠です。
Tasonalは、タスク管理機能や1on1管理機能、目標管理機能から人材データ(スキル・エンゲージメント・志向性など)を収集/可視化し、それらのデータを基にした人材管理や業務の改善を支援します。
人材データの収集や更新は現場の協力が不可欠です。人的資本経営の導入が形骸化しないためにも、現場負荷を下げるこのようなツールを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
人的資本経営とは、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値の向上につなげる経営のあり方です。
人的資本経営は、組織の成功にとって不可欠な要素となりつつあります。
また、データの収集や更新には、Tasonalのようなツールを導入しましょう。業務管理ツールからデータを収集することで、少ない現場負荷で人的資本経営の導入を可能にします。
ぜひお気軽にお問合せください。
Tasonalに関するお問い合わせはこちら