無料で試してみる

エンゲージメントとは

2024.9.9
エンゲージメント
人事
タレントマネジメント
専門用語・キーワード
エンゲージメントとは

エンゲージメントとは

「エンゲージメント」は、従業員が仕事や組織に対して持つ熱意や思い入れの度合いを表す概念です。
エンゲージメントは、従業員満足度やロイヤリティとは異なり、従業員がどれだけ積極的に仕事や組織に関わろうとしているかを測る指標です。

エンゲージメントが低いとどうなる?

エンゲージメントの低下は、離職率の増加と、組織全体の士気低下による企業の成長阻害に影響を及ぼします。

離職率の増加

  • エンゲージメントが低い社員は、仕事や組織に対する不満感が高いため、より良い条件を求めて転職する可能性が高くなります。
  • 組織は、エンゲージメントの低い従業員がどのような理由で退職したいと考えているのかを分析し、効果的な対策を講じる必要があります。

企業の成長阻害

  • 上司のエンゲージメントが低い場合、部下にもその影響が及びやすく、組織全体の士気を低下させる可能性があります。
  • エンゲージメントの低い社員は、能力や創造性を十分に発揮できず、企業の成長を阻害する要因になりかねません。結果として企業イメージの低下にもつながります。

エンゲージメントに力を入れ、成功した企業の具体例

スターバックス

スターバックスは、従業員エンゲージメントが業績に大きな影響を与えることを痛感したことをきっかけに、独自の取り組みを開始しました。この取り組みは、企業理念に共感したパートナーとのエンゲージメントを通じて提供価値を高め、競争優位性を圧倒的なものにしたいという考えや、アメリカの学費高騰や就職難の問題に対応する必要性も背景にありました。
スターバックスの取り組みは大きな成果を上げ、エンゲージメントが継続して高い状況を維持しています。従業員の会社に対する忠誠心やロイヤリティが向上し、ESGブランド調査では「社会」の項目で1位を獲得しました。特に「パーパスの明確さと従業員の働き方」において消費者から高い評価を得ており、「非正規労働者やマイノリティに対する差別が職場にない」という評価も得ています。

Amazon

Amazonは、かつてワークライフバランスの点で低評価が集まっていたことを背景に、従業員エンゲージメント向上への取り組みを開始しました。同社の顧客中心のイノベーションを重視する企業文化と、データ駆動型の組織構築の必要性も、この取り組みを後押ししました。
その結果、Amazonの従業員エンゲージメントは大幅に向上し、GAFAの一つとして従業員エンゲージメントの高さで知られるようになりました。この取り組みは、トラフィックの増加をもたらし、世界中の何百万ものAmazonの顧客にリーチできるようになりました。さらに、規模の拡大とコスト削減の構造を実現し、顧客により低価格で商品を提供できるようになりました。

出典:https://sustainability.aboutamazon.com/employees

LIXIL

LIXILは、人口減少に伴う新築着工減少が予測される中、新築からリフォーム需要への戦略的シフトを背景に、従業員エンゲージメント向上の取り組みを開始しました。エンドユーザーとの接点を持つ社員のエンゲージメントが顧客ロイヤリティに直結すると考え、従来の年1回の従業員満足度調査では捉えきれなかったタイムリーな社員の現状把握を目指しました。
その結果、月1回のエンゲージメントサーベイの実施により、従業員の声をリアルタイムに反映した職場環境の改善が可能になりました。客観的な数値として社員の現状を明確化し、ニーズに合った施策の提案ができるようになったことで、貢献意欲が高まり、エンゲージメントスコアが10ポイント上昇しました。
LIXILは、トップダウンとボトムアップの両面から仕組みづくりや職場環境の改善を継続的に進めています。特に、ショールームコーディネーターのエンゲージメントと顧客体験をリンクさせる取り組みに注力し、ROI(投資利益率)を意識した施策により、エンゲージメント向上の経営価値を証明しています。

出典:https://www.lixil.com/en/stories/stories_37/

オムロン

オムロンは、新たな長期ビジョン「Shaping the Future 2030」と中期経営計画「SF 1st Stage」の実現に向けて、従業員エンゲージメントの向上を重要課題と位置付け、2016年からグローバル全社員を対象としたエンゲージメントサーベイ「VOICE」を開始しました。この取り組みは、社員一人ひとりが個々の情熱と能力を最大限に発揮し、企業理念の実践に邁進できる環境づくりを目指すものです。
2022年度の調査では、グローバル20,603名を対象に実施し、91%という高い回答率を達成しました。また、38,503件のフリーコメントが集まり、経営チームと各職場がこれらの生の声をもとに、業務効率性やパフォーマンスマネジメントなどの課題解決に向けた取り組みを行っています。
結果として、グローバルで570件の改善施策が立案され、主体的に実行されています。この高い参加率と改善施策の数から、「VOICE」がオムロンに根付き、自走する取り組みになってきたことが分かります。オムロンは今後も「VOICE」を継続し、「社員一人ひとりが活き活きと働ける会社づくり」を加速させていく方針です。

出典:https://www.omron.com/global/en/edge-link/news/553.html

記事一覧に戻る